レッドビーシュリンプ 稚エビの育て方|生存率を上げる方法

レッドビーシュリンプの稚エビの育て方

レッドビーシュリンプの稚エビについて、育て方やエサ、上手くいかない時によくある理由などについてめちゃくちゃ詳しく書いています。繁殖をしたことがまだない場合や、稚エビの育て方を知りたいときに参考にしてください。

urushi

可愛い稚エビを増やしてみましょう!

水槽内にメスとオスのレッドビーシュリンプがいて、水槽内の環境が調子が良ければ自然とメスが抱卵し、稚えびが誕生します。その稚エビを大きく育てるヒントをご紹介します。

目次

レッドビーシュリンプの稚エビとは

レッドビーシュリンプの稚エビとは
レッドビーシュリンプの稚エビとは

レッドビーシュリンプを飼育し始めて、まだ稚エビを見たことがない場合、稚エビってどんなの?か知りたいですよね。

抱卵個体が水槽の中にいて、いつ生まれるのだろう?と楽しみにしていると、水槽の中の小さな生物が全部稚エビに見えたりします。水槽のガラス面にピッピッピと移動している1ミリ弱のこれは…?とか。だいたいそれはケンミジンコなどのミジンコ類です。

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よく間違われるのが、ミジンコ類です。

生まれたばかりのレッドビーシュリンプの稚エビを写真で見てみましょう!

生まれたばかりの稚エビの外観

孵化して間もない稚エビの写真がこれです。水槽のガラス面に張り付いているところです。

レッドビーシュリンプの稚エビは、卵から孵化した直後からエビの形をしています。生まれたばかりの弱々しい稚エビは上手に動くこともできません。

生まれたばかりのレッドビーシュリンプの稚エビ
生まれたばかりのレッドビーシュリンプの稚エビ

生まれたばかりの稚エビの大きさ

生まれたばかりの稚エビの大きさは、約3~4ミリほどです。とても小さいですが、すっかりレッドビーシュリンプの形をしています。ミジンコ類とは全然違うので、一度見れば間違えることはないです。

レッドビーシュリンプの稚エビの大きさ
レッドビーシュリンプの稚エビの大きさ

もう少し大きな写真で見てみると、透明に近いですが、ちゃんと赤と白の模様もあります。手や触覚や目ももちろんちゃんと最初からあります。

生まれたばかりの稚エビは、殻がまだ柔らかいので孵化した場所から遠くない場所でじっとしています

孵化したレッドビーシュリンプの稚エビ
孵化したレッドビーシュリンプの稚エビ

孵化してから数日すると、1回目の脱皮をします。

1回目の脱皮を終えたころから、水槽内を活動的に移動するようになります。稚エビの移動は歩くというよりも、ピューッと泳いで移動することが多いです。

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ピューっと稚エビが水中を飛んで移動します。それが可愛い!

脱皮を数回すると水槽内を自由に泳げるようになる
脱皮すると水槽内を泳げるようになる

レッドビーシュリンプの稚エビが消えた?!

レッドビーシュリンプの稚エビが消えた?!
レッドビーシュリンプの稚エビが消えた?!

孵化したはずのレッドビーシュリンプの稚エビが、いつの間にか消えていることがあります。これは稚エビが死んでしまい、小さいので他のレッドビーシュリンプやラムズホーンに食べられてしまったり、バクテリアに分解されています。

レッドビーシュリンプは共食いしない

稚エビが消えてしまうと「もしかして親エビに食べられてしまったんじゃないか?」と心配になるかもしれません。知ってほしい点は、共食いのように殺されたわけでなく、自然に死んでしまい死骸が食べられていることです。レッドビーシュリンプは平和的なエビなので共食いの心配はありません。

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レッドビーシュリンプはザリガニのように、共食いはしません

レッドビーシュリンプは共食いしない
レッドビーシュリンプは共食いしない

ヒドラにはちょっとだけ注意

あんまり発生頻度は高くないのですが、ヒドラと言って稚エビと相性が悪い生物が水槽内で発生することがあります。

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ただし、注意したいのはヒドラです。

urushiの水槽では見たことがないのですが、ヒドラはめっちゃ小さなイソギンチャクみたいな生物です。他の方の水槽で弱ったシャドーシュリンプの稚エビを捕食して、紺色になったヒドラを見せてもらったことがあります。(元は白っぽい透明に近い生物です)

ヒドラが居るようであれば、ピンセットや大きなスポイトで取り除くなど対処した方が良いです。

でも、そこまで神経質になる必要はないです。水槽の環境さえ良ければ、稚えびの生存率を下げるほどの大発生はしませんし、そもそもの発生頻度が低く、稚エビが元気であれば捕食されることもほぼないです。

ヒドラの発生頻度は低い・弱っていない限り稚エビが捕食されることはない

urushiの水槽にはいないので下記のリンクの情報を参考にしてみてください。

京都市青少年科学センター ヒドラのハンティング:https://www.edu.city.kyoto.jp/science/online/nature/22/index.html

レッドビーシュリンプの稚エビが育たない理由

レッドビーシュリンプの稚エビが育たない理由
レッドビーシュリンプの稚エビが育たない理由

レッドビーシュリンプ稚エビが育たないよくある原因は、大きく4通り考えられます。レッドビーシュリンプの稚エビが上手く育たないのには、いろんな理由が考えられます。

稚エビが育たない理由

  1. 水槽の環境を急変させてしまっている
  2. 水槽内でケンミジンコなどの微生物が少ない
  3. 水槽の水に問題がある
  4. 稚エビ自体が問題を抱えている
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一つずつチェックしていきましょう。

最初は上手くいかなくても少しずつ改善できるポイントを探して実行していくうちに、稚エビが大人になってくれるようになります。

水槽の環境を急変させてしまっている

レッドビーシュリンプのメスがお腹に卵を抱えていて、抱卵したばかりの頃は黒茶っぽい色の卵だったものが、孵化前には赤っぽい卵へと変化します。そしてある日、メスが卵を抱えていない状態になります。これは、稚エビが孵化して誕生したということです。この稚エビが孵化したばかりの時期がとても重要です。

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めちゃくちゃ観察すると稚エビを発見できます。

孵化したばかりの稚エビは水質に敏感で、さらに短い期間で脱皮を繰り返すので殻が柔らかく弱い状態が続きます。稚エビがデリケートな期間に、水換えや添加剤を入れたり、レイアウトを変更したり、水草をいじったり、レッドビーシュリンプを網で掬ったり…等の行為はNGです。

稚エビが生まれると何かしてやりたくなって水槽に手を加えてしまうと、それが稚エビにとっては環境の激変となって死んでしまう原因になります。

稚エビもずっとツマツマして食べている
稚エビもずっとツマツマして食べている

水槽内の微生物が少ない

レッドビーシュリンプの稚エビの餌については、後に詳しく記載しますが、初期の餌となるのは顕微鏡で見るような微生物です。このめちゃくちゃ小さな微生物が少ないということは、2つの意味を持ちます。

目視できるケンミジンコなどの微生物が水槽内にあまりいない水槽は、稚えびの餌になるさらに小さな微生物も少なく、さらにはろ過バクテリアなどの水槽環境の安定を担っているバクテリア類も元気でないと考えられます。

生まれたばかりの稚エビが餌を食べにくい

まず一つ目は、単純に稚エビが食べるものが少ないということ。活発に動き回れるようになるまで稚エビは数回脱皮する必要があるのですが、その間に食べ物にありつけない可能性が上がります。

爆殖という稚エビが一度に何百匹も殖える経験をすると、餌がないと稚エビが消えていくのが顕著にわかります。

水槽内の環境が良くない

水槽の状態が良くないというのは、『ケンミジンコが豊富でない=稚エビの餌が不足している状態』や『ソイルの状態が良くない』といったことが考えられます。

微生物が元気でない水槽は、水質の安定に欠かせないろ過バクテリア達も元気ではないです。言い換えれば、バクテリアが元気に活動している水槽は、ケンミジンコなどの目にみえる微生物も元気にしています。

ケンミジンコが元気な水槽は、稚エビが育つ環境ができている水槽の目安となります。

ケンミジンコについてはレッドビーシュリンプ水槽の指標『ケンミジンコ』と駆除したい『カイミジンコ』にちょっとマニアックに書いてあるのでよかったら覗いてみてください。

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環境が悪いと稚エビは生き残れません。

最悪のケースでは、一番弱い稚エビから死んでしまっている状態で、その内に若エビや親エビも死んでしまう可能性があります。

水槽の水に問題がある

アンモニア・亜硝酸が検出以下で硝酸塩が高くなる
アンモニア・亜硝酸が検出以下で硝酸塩が高くなる

水槽の水に問題がある場合も考えられます。水槽の水の水質の中で、urushiが気にするのは硝酸塩の濃度と導電率です。

もちろん、他の水質チェック項目も日々の飼育には重要です。全部紹介してしまうとすっごい量になるので、レッドビーシュリンプの稚エビの生存に深く関わる項目に絞ってご紹介します。

pHはレッドビーシュリンプに的したソイルを利用し、水草や流木などをたくさん入れるurushinの飼育スタイルでは問題になったことがありません。アンモニアや亜硝酸は立ち上がった水槽では、すでに検出以下になっているので日常的にはチェック不要。

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稚エビの生存に関わる項目に絞って水質チェックしましょう!

硝酸塩の濃度

硝酸塩は水槽内でだんだん数値が高くなっていく項目です。理由はレッドビーシュリンプの排泄物など(有毒なアンモニア)をバクテリアが分解した最終形態なので、日々少しづつ蓄積するからです。

硝酸塩は魚などには無害なのですが、数値が高くなるとレッドビーシュリンプの調子はだんだん悪くなります。硝酸塩が高濃度に蓄積してしまっていると、生まれたばかりの稚エビにはしんどい環境です。

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硝酸塩が高い環境は、人間で言うと微熱っぽい感じかなーと。

定期的に水換えをしていれば、それほど硝酸塩の高い数値が出るものではないですが、チェックはした方が良い項目です。

導電率の数値

水槽内のTDS値を計測する
水槽内のTDS値を計測する

導電率は水の中にある電流を通す物質の量を数値化するものです。高すぎても低すぎても良くないです。電気を通す成分の内訳にもよりますが、大体レッドビーシュリンプでは150〜300ppmくらいで収まっていればいいと思います。

この導電率で分かることは、水槽内の水が汚れちゃっていないかな?ということと、ミネラルやカルシウムが不足してないかな?ということの2つです。

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導電率で分かることって結構重要です。

まずは飼育する水が汚れてしまっていないか?というのは、物理的な汚れももちろんですが、ミネラルやカルシウム剤をちゃんと使っていれば、だんだんナトリウムイオンなどが蓄積していくのでそういった二次的な産物が溜まりすぎてしまってないかということです。

逆に数値が低ければ、レッドビーシュリンプはじめ甲殻類が必要とするミネラルやカルシウムが不足してしまっているのではないか?ということになります。

この辺については、レッドビーシュリンプの添加剤|必要な理由と失敗しない使い方に詳しく書いたので、よかったら参考にしてみてください。

輸入した手のハイブリッドのエビなどの繁殖は難易度が特に高くて、稚エビはミネラルとカルシウムでTDS値を高くした飼育水での歩留まり率の向上が顕著でした。ちょっと過保護にしてあげるには有効な手段です。

稚エビ自体に問題がある

ごく稀なケースとして、稚エビ自体に問題がある場合もあります。

でも、体格の良いレッドビーシュリンプの親エビ値して飼育しているなら、これが原因ではないです。

有名ブリーダーさんから入手した場合は問題ないのですが、累代交配を無計画に続けることで血が濃くなってしまい奇形や虚弱なレッドビーシュリンプを作ってしまうことがあります。

有名ブリーダーさん達は自分の血統を守るために、定期的に自分の管理する他のラインの血統と掛け戻ししたりし、血統が詰まってしまうことを防いでいます。

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プロブリーダーさんの努力は本当に素晴らしいのです。

危険があるとすれば、たとえば1人のブリーダーさんから購入したレッドビーシュリンプを、新しくレッドビーシュリンプを買い足したりすることなく飼育し、その血統だけでずっと繁殖を続けて何年もそのまま。するとだんだんと稚エビの生存率が下がったり、親エビのサイズが小さくなってしまったりします。その水槽の個体を買ってしまうと、すでに血が濃い親なので稚エビも育ちにくいです。

稚エビ自体に問題があるというのは、近親交配が進み過ぎて血が濃くなり『稚エビが自体が弱い』『小さくて見えないけれど奇形である』などです。主に血統により左右される部分だと言えます。

ただ、1年や2年でレッドビーシュリンプの血が濃くなりすぎることはないです。水温によりますが、約半年で大人になるレッドビーシュリンプは2年での世代交代はせいぜい4代。レッドビーシュリンプは人間よりも単純な構造の生物なので、それくらいの累代で奇形などは生まれません。

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2年くらいなら血が濃すぎるという心配は無用です。

ブリーダーさん達はもっと少数精鋭で何年も累代交配し、血が濃くなるような繁殖を繰り返して、素晴らしい形態のレッドビーシュリンプを作っています。そしてもちろん、その形態が壊れる掛け戻しも行なっています。(他の血が入ると、一時的(1代か2代くらいは)にレッドビーシュリンプの外見的な品質(色の濃さ等)が落ちます。)

稚エビが増える水槽作りのポイント

稚エビが増える水槽作りのポイント
稚エビが増える水槽作りのポイント

レッドビーシュリンプの稚エビが、初期の弱々しい段階をクリアして順調に成長するには、水槽の立ち上げの時から準備してあげる必要があります。

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つまり、稚エビが増える水槽の作り方があるんです。

稚エビが増える水槽を作るポイント

  • レッドビーシュリンプだけを飼育する
  • 栄養系ソイルを使う
  • 水作りをマスターする
  • 定期的な水換えをする
  • 崩壊する前に新しい水槽を用意する

レッドビーシュリンプだけを飼育する

レッドビーシュリンプは共食いしないので、稚エビと親エビをずっと一緒にしていても食べられてしまうことはありません。ですが、ヤマトヌマエビ等、他の大きなエビはレッドビーシュリンプの稚エビも食べてしまいます

もちろん、ネオンテトラやグッピーなど小型でも魚類はNGです。レッドビーシュリンプの稚エビは格好の餌になってしまいます。水草をたくさん入れて隠れ家を作っても、狭い水槽内で稚エビが発見されず生き残る確率は0と言ってよいです。

水槽はレッドビーシュリンプだけを飼育しましょう。

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タンクメイトは石巻貝など貝類ならOKです。

栄養系ソイルを使って立ち上げする

レッドビーシュリンプの水槽立ち上げで使うソイル
レッドビーシュリンプの水槽立ち上げで使うソイル

栄養系ソイルは有機物を多く含んでいるので、微生物の餌となり微生物が住みやすい環境になります。ケンミジンコがたくさんいる水槽はレッドビーシュリンプの稚エビの生存率がとても高いです。

レッドビーシュリンプも微生物同様に小さな生物なので、稚エビよりも小さな微生物が元気にしている水槽なら稚エビも元気に過ごせるということです。

小さな微生物は稚エビの餌にもなりますし、それより小さなバクテリア類は水質の安定に貢献しています。微生物が状態良く水槽内にいるか?目に見えるのはほんの少しですが、バランスをうまく取って保ってくれるのが栄養系のソイルです。

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栄養系ソイルで微生物が増えて安定します。

栄養系ソイルはちょっとクセがあるので水槽立ち上げにはコツが必要ですが、レッドビーシュリンプの稚エビを増やすには欠かせないアイテムの一つです。

栄養系ソイルを使った立ち上げ方はレッドビーシュリンプ水槽の立ち上げ方法|エビ導入までに、これまた詳しく書いているので参考にしてみてください。

urushiはアマゾニアを長年使っていましたが、入手困難となり今ではメイキングミネラルソイル もしくは 黒ブルソイルを使うようにしています。

水作りをマスターする

バイオカルチャーSMWを少しずつ加える
バイオカルチャーSMWを少しずつ加える

レッドビーシュリンプの水作りは永遠のテーマと言っていいほど、urushiにとっては面白いです。水が変わると、やっぱりレッドビーシュリンプも応えてくれます。

水作りの奥は深いのですが、守るポイントを押さえれば初心者の方でも簡単に水は作れます。

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必要なのはレッドビーシュリンプに適した水を作るということです。

栄養系ソイルで立ち上げた水槽に、レッドビーシュリンプに適した水を使ってあげれば無敵です。

レッドビーシュリンプなど甲殻類は、魚類よりも水との関わりが深いです。魚類がエラから酸素を取り込んでいるのに対し、甲殻類はエラから酸素を取り込むのはもちろん、脱皮の時には柔らかい殻から水の中のミネラル等の栄養を取り込み一気にサイズアップします。

小さなレッドビーシュリンプの稚エビも同じく、脱皮のたびに飼育水から必要な成分を取り込み成長しています。飼育水の中に十分なミネラルやカルシウムが溶け込んでいること、これが重要になります。

脱皮は甲殻類にとって命懸けのイベントで、じつは外側の殻だけでなく体内の胃袋なども一新しています。めちゃくちゃ体力がいるので、自然に死ぬのも脱皮途中や脱皮直後が多いです。だからこそ、自然界では十分にあるミネラルなどを水槽内でも枯渇しないようにしてあげなければ、レッドビーシュリンプが可哀想です。

urushihは水作りアイテムとして、観賞魚用の浄水器、ミネラル剤、カルシウム剤、酵素を使っています。

水作りをここで詳しく書いてしまうと長文すぎて引いてしまうので、レッドビーシュリンプの添加剤|必要な理由と失敗しない使い方にまとめたので参考にしてみてください。

浄水器はずっとマーフィードを使わせてもらっています。やっぱり一番使いやすく信頼しています。マーフィードの浄水器を使うことで、余計な薬剤添加をせずに塩素や不純物を除去したベースの水が作れます

浄水器に通したベースとなる水にミネラルやカルシウムを追加して、レッドビーシュリンプ用の水を作っています。使っているアイテムです。

定期的な水換えをする

定期的に水換えをしている
定期的に水換えをしている

レッドビーシュリンプの飼育スタイル人によって色々で、昔っから足し水派と水換え派と別れていたりします。urushiは水換え派で定期的に水を入れ換える飼育スタイルです。夏場などの蒸発の早い時期には、減った分は足し水しています。

レッドビーシュリンプを飼い始めた15年以上前には足し水だけの時期もありましたが、水作りにこだわりを持つようになり、定期的な水換えスタイルになりました。

水換えといっても、観賞魚のように水槽の水を一気に1/3ほど換えてしまうとレッドビーシュリンプにはちょっと変化が大きすぎます。

urushiは45センチ水槽で1度の水換えで3〜4リットルほどの交換、つまり水槽の1/10程度の水を交換しています。期間的には2〜4週間に1回です。レッドビーシュリンプの匹数に応じて期間を変えています。

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定期的な水換えにはメリットがあります。

硝酸塩をためない

レッドビーシュリンプの稚エビが育たない理由の部分で水に問題があると書きました。その中で硝酸塩がじつは悪さをするという説明をしています。

定期的に水換えをすることで、硝酸塩の濃度が高くなりすぎるのを防ぐことができます。硝酸塩は水槽内ではバクテリアがこれ以上分解できないので、だんだんと知らない間に蓄積してしまいます。これを取り除くには定期的な換水しかありません。

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硝酸塩が溜まりすぎると、親エビでもしんどいです。

ミネラル等を枯渇させない

水槽内では自然界より過密にレッドビーシュリンプを飼育します。さらに、緩やかに新しい水が流れ込む小川とは違い、水換えしなければずっと同じ水でレッドビーシュリンプは生きていくことになります。

定期的な水換えで使う水は、このページの水を作るのところでちょっと書いていますが、ミネラルやカルシウムを添加してやったレッドビーシュリンプにぴったりの水です。この水を水槽に新たに注ぎ込んであげることで、頻繁に脱皮するレッドビーシュリンプ達にしんどくない環境を提供してあげられます。

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人間でも空気がいい環境が住むのも子育てにもいいですよね。

崩壊する前に新しい水槽を用意する

避難できる水槽を立ち上げておく
避難できる水槽を立ち上げておく

レッドビーシュリンプの飼育で気を付けたいのが『崩壊』と呼ばれる現象です。レッドビーシュリンプが順調に稚エビも増えて元気にしていると思っていたら、突然ポロポロと死んでいってしまい、そのまま放置すると大概全滅までいってしまう怖い現象です。

これは栄養系ソイルの寿命や、バクテリアなどの微生物のバランスが壊れてしまったりと原因は様々です。

栄養系ソイルを使っていて、45センチ水槽で2年以上増え続けている水槽がurushiのところにあるので、栄養系ソイルだけが問題とは言えないでしょう。

大切なことは原因究明よりも、レッドビーシュリンプを逃がせる水槽を準備してあげることです。立ち上げには3ヶ月ほどかかるので、調子の良い時から、逃がせる水槽を準備しておくと安心です。

レッドビーシュリンプ沼にハマれば、選別して自分の好みのエビを作出したくなります。そうなると予備含めて3本ほどは水槽が必要になるのですが、今から万が一の時に逃がせる場所として1本だけでも立ち上げて準備しておくことをおすすめします。

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選別し始めると最低でも3本くらいは水槽が必要になってきます。

稚エビの生存率を上げる方法

稚エビの生存率を上げる方法
稚エビの生存率を上げる方法

レッドビーシュリンプの稚エビが増えるのに適した水槽を用意して、定期的な水換えなど最適な日常管理をしていれば、そのうちメスのレッドビーシュリンプが抱卵し稚エビが誕生します。

レッドビーシュリンプの稚エビの生存率を上げるコツを紹介します。稚エビが育たない理由の裏返しが、稚エビを育てるコツです。

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ちょっとした事でも稚エビの生存率は大きく変化します。

稚えびの生存率を上げる方法

  • 水槽をいじらない
  • 選別までは稚エビは親と同居でOK
  • 定期的に水質チェック
  • 定期的な水換えと足し水実施
  • 餌は稚えびまで行き渡るように
  • エアレーションの強化

稚エビが生まれた水槽をいじらない

稚エビが生まれる直前には、メスの抱卵している卵の色が赤っぽく変化しています。そうなると数日中にはレッドビーシュリンプの稚エビが誕生します。

もうすぐ生まれそうな卵を抱えているメスを見かけたら、定期的な水換えを一旦中止します。水草の手入れ等、水槽内に手を入れる作業、レイアウト変更などNGです。

稚エビは繊細なことに加え、生まれてから短期間で何度も脱皮します。水槽内に刺激を加えてしまうと簡単に稚エビは死んでしまいます。

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ただただ静かに見守ってあげることが大切です。

選別までは稚エビは親と同居でOK

選別まで親エビと同居でOK
選別まで親エビと同居でOK

生まれたばかりのレッドビーシュリンプの稚エビはうまく泳げません。何度も脱皮して5ミリ程度になるとピューッと水槽内を儚く泳げるようになります。さらに1ヶ月ほど経つと1センチほどのまずまず安心できるサイズに成長します。

稚エビの成長は急ピッチに進むのですが、その分頻繁に脱皮をしています脱皮は甲殻類にとって命懸けだと水作りのところで書いていますが、その脱皮をして弱っているか分からない稚エビを他の水槽やケースなどに移動させることは非常に危険です。(慣れればできますが、メリットよりリスクの方が高いです。)

他の環境に移すために網で掬ったりスポイトで吸ったりすることで、体が傷つき稚エビは簡単に死にますし、新しい環境に移した事での変化でも死んでしまいます

親エビと交配してしまわないように選別するなら、稚エビが交配可能になるサイズの前(1.5センチくらい)になった時に別の水槽へ引っ越しさせればOKです。もちろん、そのまま一緒に飼育することもできます。

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生まれた環境のままにしてやることが稚エビにとって一番です。

定期的な水質チェックをする

複数のメスが一度に抱卵し、稚エビが爆発的に増えることを『爆殖』と呼んでいます。

例えば、10匹のメスが同じような時期に抱卵することも珍しくないです。そうなると、メスの個体の大きさにもよりますが大体1匹のお母さんに対して20匹程度は稚エビが誕生します。一気に水槽内に200匹の稚エビが増えることになります。

飼育数が増えると水質にも変化が起こる可能性があります。弱々しい稚エビがたくさんいる水槽では水換えは控えています。だからこそ、レッドビーシュリンプの匹数が増えたけど、水質は大丈夫か?とチェックしておいた方が良いです。

水槽の水に問題があるのところで詳しく書いてありますが、少なくとも硝酸塩と導電率のチェックをおすすめします。

urushi

水槽の変化に早めに気がつくことが大切です。

定期的な水換えと足し水を実施する

稚エビが生まれてから1ヶ月程度は、蒸発で減った分の足し水だけ実施するようにします。稚エビが5ミリを超えて人工飼料を食べるくらいになれば普段通り定期的な水換えを実施しても大丈夫です。

いろんな場所に稚エビはいるので、水面ギリギリの部分の水を排出する感じでOKです。

稚エビ誕生から1ヶ月程度は足し水、人工飼料を食べられるようになったら水換えを開始していきましょう。

餌は稚エビに行き渡るように与える

稚エビの餌については次の項目のところに詳しく書いていますが、レッドビーシュリンプは栄養の吸収が下手な生き物なので、四六時中食事をしています。

稚エビももちろんですが、親エビもずーっと何かをツマツマして食べています。限られたスペースでたくさんの稚えびが生まれた場合、稚エビにもちゃんと餌が行き渡るように配慮してあげた方が良いです。

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爆殖を経験すると、このことがよくわかると思います。

エアレーションの強化

エアレーシュン強化は稚エビの生存率を上がるのに有効です。それにレッドビーシュリンプの調子を上げるのにも効果的なので、urushiは水槽の立ち上げ時からスポンジフィルターや底面フィルターのエアは強めですし、それに加えウッドストーンでエアを供給しています。

ウッドストーンはマリンアクアのろ過用アイテム(プロテインスキマー)ですが、エアストーンに比べめちゃくちゃ細かい気泡が出るのが好きで使っています。

ウッドストーンは細かい泡が出る
ウッドストーンは細かい泡が出る

ですのでエアレーシュンの強化は、稚エビが生まれたからというよりも水槽を立ち上げる時に仕込んでおきたいです。

微生物が元気だと稚エビの生存率は上がります。その微生物の一番小さいバクテリアは、酸素の消費が実はめちゃくちゃ多いのです。水温が上がると溶存酸素率は減るのに対し、バクテリアは活発に活動し細胞分裂します。そうなると水槽内の酸素濃度がまたまた下がる。酸素濃度が下がると酸素を取り込む効率の悪い甲殻類は酸欠になってしまします。弱い稚エビから死んでしまいます。

ちょっと難しく書きましたが、水槽内にエアレーシュンをしっかりしてあげると、バクテリアも稚エビもみんなに十分な酸素が賄えるので酸欠の心配がなく元気になります。

urushi

水槽立ち上げ時に強めのエアレーシュンを仕込んでおきましょう!

レッドビーシュリンプの稚エビの餌は?

レッドビーシュリンプの稚エビの餌
レッドビーシュリンプの稚エビの餌

urushiは研究室で遺伝子組み換えの魚類の研究をしていましたが、遺伝子組み換えの稚魚は弱い。だから初期飼料としてゾウリムシやワムシなどのプランクトンと呼ばれるサイズの餌を増産し与えていました。

urushi

未熟な生物でも餌を食べさせることで生存率が上がります。

レッドビーシュリンプに対しても同じ考えのもと飼育しています。(趣味ですが)

レッドビーシュリンプには餌がいらない、稚エビなんて余計に餌は不要。と言われることもありますが、水槽内の資源は有限で爆殖が起きればすぐに枯渇します。もちろん、少ない匹数で水が腐るほど餌を与える必要はありませんが、少しくらい与えすぎても親エビが食べますし、稚エビがガンガン増える水槽は元からバクテリアが元気なので水が汚れるより早く分解してくれます。

流石にインキュベータでゾウリムシやワムシを増やすことはできないので、できる範囲でレッドビーシュリンプの稚エビに与えている餌を成長とともに紹介します。urushiはしっかり餌を与えてレッドビーシュリンプを飼育しています。

生まれてから5ミリまで

生まれたばかりの稚エビは、植物性プランクトンやワムシ等の水槽内の微生物(ケンミジンコなどよりもっと小さな生物)などを食べて大きくなります。

urushi

ワムシは実体顕微鏡で見るようなサイズの微生物です。

生まれてから5ミリ程度のレッドビーシュリンプは泳ぎが得意ではなく、孵化した場所近くに止まっています。そして、この段階では水槽内に自然に発生する微生物が餌となります。

水槽内でケンミジンコが元気にしていれば、稚エビの餌も豊富にあると想定できます。

できることとしては、urushiは初期の稚エビの飼料として微生物(ワムシ等)がしっかり増える水槽の立ち上げを意識しています。栄養系ソイルを使うこととエアレーションをしっかり行うことがポイントです。

さらに稚エビが生まれそうになったり、生まれたての稚エビがいたりする水槽にはアルティメットバクターを少し入れています

5ミリ程度に成長したら粉餌

レッドビーシュリンプの稚エビ何度か脱皮し、5ミリ程度となるとピューと水槽内を泳いで移動できるようになります。この頃には透明な手でツマツマしているのも確認できます。

どこにいてもなるべく餌にありつけるように、ローキーズ 倍速DOUBLE SPEED 50mlもしくは錦えび濃縮酵素を週1〜2回ほどあげています。どちらも粉タイプなので、水槽内の稚エビに行き渡るところが良い点です。

さらに間接的にですがバクテリアの餌にもなるので水槽の調子も良くなり、もちろん親えびもツマツマするので食べ残し等も気になりません。

ローキーズの稚エビの餌 倍速スピード
ローキーズの稚エビの餌 倍速スピード

5ミリを超えてくると人工飼料に食いつく

5ミリくらいから固形資料を食べる
5ミリくらいから固形資料を食べる

1~2回ほど脱皮して5ミリを超えるくらいに成長した稚エビは、砕いた人工飼料が餌が食べられるようになります。

親エビに与えている餌を砕いて与えても良いですし、砕けやすいタイプのスティック状の餌を与えるのも良いと思います。

urushiは普段はシラクラ エビ玉ソフトテイストとエビタブリードを与えていますが(砕くのが面倒なので)、稚エビが増えてきた時にはスティック状の錦えび動物性のフードを同時に与えています。

固形飼料が食べられるようになれば

5ミリを超えて砕いた固形飼料を食べるようになると、冷凍赤虫にも興味を示し食べるようになります。

urushiは2週に1〜2回程度、冷凍赤虫を親エビにしっかり動物性飼料として与えています。それを稚エビも食べる感じです。

urushi

稚エビも冷凍赤虫が大好きです。

レッドビーシュリンプの稚エビも冷凍赤虫が大好き
レッドビーシュリンプの稚エビも冷凍赤虫が大好き

赤虫は色んなレベルのものが売られていますが、キョーリンのエコクリンアカムシが殺菌されていて安心して使えます。冷凍といってもナマモノなので、清浄度にちょっと気を遣う方が良いです。

「細かく色んな餌を稚エビにあげてるな」と感じると思います。urushiは稚エビの成長に合わせて与える飼料を変化させなるべく多くの栄養をしっかり取れるようにしています。

urushi

これは生物系の研究職だったからだと思います。

稚エビが摂取しやすいものを成長に合わせて与えることで、歩留まり(稚えびの生存率)はかなり向上します。さらにレッドビーシュリンプはまだ強い方ですが、稚エビの歩留まりの悪い種類なんかだと顕著に生存率の違いが出ます。

しっかり栄養を取らせることで、稚エビの生存率は向上する。

レッドビーシュリンプの稚エビ|稚エビの餌や育て方について知ろう!まとめ

この記事では「レッドビーシュリンプの稚エビ|稚エビの餌や育て方について知ろう!」について、なるべく分かりやすくマニアックに書きました。長丁場でした!

urushi

いやー、長かったですね!

レッドビーシュリンプの稚エビを見たことがない場合、どれが稚エビなのかわからないと思います。ケンミジンコやカイミジンコを稚エビかな?と思ったり。でも、実際に本物の稚エビを見たら、違いは歴然。そして感動はめちゃくちゃ大きいです!

この記事を参考にレッドビーシュリンプが殖えるとurushiも嬉しいです。頑張ってみてください。

urushi

15年以上前ですが、稚エビが生まれた時は感動しました!今でも稚エビが可愛くて仕方ありません。

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