urushiはレッドビーシュリンプ水槽に水草をたくさん入れるのが好きです。見た目の良さはもちろんですが、水草を入れることで水質が安定し、比較的小さな水槽でもレッドビーシュリンプが飼育しやすく稚えびの生存率も上がるからです。
特に導入初期のビーシュリンプは水質の変化に敏感で、昨日元気だったのに翌朝には☆になっているということも少なくありません。水草を入れることで水が出来上がっているか?という判断の指標にもなります。
ここではリセット時の手軽さや水草自体の育てやすさなど考慮し、ビーシュリンプ水槽に利用しやすい水草をご紹介します。
レッドビーシュリンプ水槽の水草を選ぶポイント
まずurushiにはレッドビーシュリンプ水槽に用いる水草のルールがあります。
自分なりの考えなので、参考になれば嬉しいです。
- エビにとって無毒
- CO2の添加が不要
- 肥料が必要ない
- 成長が緩やか
- 大量の光を必要としない
- 流木や溶岩石に活着する
ビーシュリンプに無害であること
まず大前提として、ビーシュリンプの育成に影響がない水草であることが大切です。有名な水草ではハイグロフィラが弱毒性があることで知られています。
ほんの弱い毒性で、水量があれば平気です。
レッドビーシュリンプを飼い始めた当時(熱帯魚からレッドビーシュリンプ飼育をメインに移した時期)は、ハイグロフィラも使用していましたが、urushiはレッドビーシュリンプ水槽では植えなくなりました。トリミングの際に結構切ることになるので万が一何かあっては嫌だなと。
CO2の添加が必須でないこと
CO2を添加しなくとも成長する水草であること。
水草がメインで、そこに少数のレッドビーシュリンプを飼育するのであればCO2の添加をしても良いですが、レッドビーシュリンプをメインでドンドン増やしたい場合はCO2の添加はオススメしません。
CO2は水草にとっては光合成を助けるものですが、生体にとっては酸欠を招くものになります。レッドビーシュリンプをはじめエビは酸欠にとても弱いため、エビをメインで飼育する水槽ではCO2が必要な水草は回避するのが好ましいと思います。
CO2を添加していても添加量を調整し日中だけタイマーで添加、夜間はエアレーションするという方法もありますが、安全第一で考えるとCO2なしが一番です。
肥料が必要ない種類であること
基本的にレッドビーシュリンプにとって有益であるもの以外、水槽内に入れないと考えるのが良いと思います。
水草用の肥料は液肥や固形肥料など色々なタイプがありますが、urushiは使用しません。
ビギナーだった頃に肥料やパワーサンドを使用したこともありましたが、良い感じじゃないコケが多く発生したりとレッドビーシュリンプには良い影響がありませんでした。まぁ、使いこなせなかっただけです。
成長の早い水草が生い茂る様な水草メインの水槽以外、肥料は不要だと考ます。そのような水槽の場合、メインは水草だと思うので肥料もCO2の添加も必要になります。
親エビはともかく、稚エビの歩留まりを上げたいのであれば不要なものは入れない方が失敗が少なくなります。
成長が緩やかだと手入れの必要が少ない
urushiは成長の緩やかな水草を愛用しています。
ビーシュリンプが順調に増えていくと、常に水槽内は沢山の稚エビでいっぱいの状態になります。生まれて間もない稚エビはとても繊細ですので、なるべくレイアウトの変更や水草の手入れなどは避けるのがベストです。
頻繁に手入れしないほうが稚えびの歩留まりに良いとなると、成長が速い水草は頻繁なトリミングが必要になるため、成長のゆっくりとした水草の方がレッドビーシュリンプ水槽には向いていると言えます。
大量の光を必要としない
レッドビーシュリンプをメインで飼育する場合、選別やリセットなどで水槽が複数本必要となってきます。その場合、メタハラのような多くの光量を必要とする水草を育てていると電気代がバカになりません。
また、多くの光量を必要とする水草は、CO2の添加や液肥なども必要とするものが多いのでurushiは選択しないです。
LED(めっちゃ高価なヤツじゃない)でも十分綺麗に育ってくれる水草が、やっぱり扱いやすいです。
流木や溶岩石に活着する
これはリセットを簡単に済ませるためです。
レッドビーシュリンプ水槽にリセット時は必須です。その都度、水草を移動させることになるのですが流木や溶岩石に活着する種類だと、ポイっと移動させるだけでOKなのでとても簡単です。
リセットは水槽の環境にも寄りますが、数ヶ月で行うことになるので根を張るタイプの水草だと『成長してきたな~』と思う頃には植え替えとなり可哀そうです。さらに底面フィルターだと根が絡まったりしてリセットに時間もかかります。
昔は前景にランナーを出すような水草を植えていた時期もありましたが、上記のような理由でurushiは今では活着する水草を用いています。
流木は微生物も住みつきますし、流木自体も緩やかに水質安定に貢献するので、水草の床としては個人的に最適かなと思っています。
ビーシュリンプ水槽に使っている水草
urushiもビーシュリンプ歴が長いので色んな水草を導入してきました。その中で、好きで育成し続ける種類は絞られてきました。
水草についての質問をお寄せいただくことも多いので、レッドビーシュリンプの水槽におすすめのurushiのお気に入り水草をご紹介していきたいと思います。
urushiは、この5種類の水草をビーシュリンプ水槽に使うことが多いです。
- プレミアムモス
- アヌビアスナナプチ
- ウォーターフェザー
- ミクロソリウムセミナロー
- ブセファンドラ
プレミアムモス
プレミアムモスはプレモスとも呼ばれている水草です。
モスという名前がついていますが、ウィローモスや南米ウィローモスと違い成長は緩やかで、破片が散って大繁殖してしまうという心配もなく扱いやすく綺麗な水草です。
鑑賞価値も高くエビ水槽以外でも、モコモコという立体的な風景を作るのに人気です。
成長はゆっくりとしており、頻繁なトリミングは不要です。このあたりがエビ水槽には超重要ポイントです。不用意に水槽内をかき混ぜるとソイルの汚れが舞ってしまいレッドビーシュリンプに致命的なダメージを与えることもあるからです。
ゆっくりですが確実に育つので、最初に500円ほどの大きさを購入していても徐々に大きく育ちます。気がつくと、プレミアムモスはモコモコとした感じに育ち、水槽内に小さな山がある感じになります。
シャドーシュリンプの水槽の写真になりますが、もちろんレッドビーシュリンプに最適です!
しっかり活着するので枝状の流木にも活着させることができ、立体的に見応えのあるように育ちます。こちらはレッドビーシュリンプの水槽です。urushiの好きな45センチ水槽です。
少し見づらいですが右の枝流木に活着させるとこんな感じになります。この写真ではまだまだプレミアムモスの大きさが小さいのですが、次第に流木の上半分を覆っていきます。
プレミアムモスは葉の形状が特徴的です。
触り心地は少し硬くてゴワゴワした感じです。手で簡単に千切れるので、大きくなるとリセットのタイミングに合わせて小さくちぎって他のモスのように巻きなおせばOKです。
明るく濃い緑色はエビが良く映えます。ちなみに写真はレッドビーシュリンプではなくレッドシャドーシュリンプの稚エビです。
urushiはレッドビーシュリンプ専門で飼育しています。ハイブリには興味があまりないのですがシャドーも好きで少し齧っています。2010年頃シャドーシュリンプは超高価でしたね、懐かしい。そうこのエビ達はあの頃の血統です。
アヌビアスナナ・プチ
urushiが気に入っているアヌビアスナナ・プチは、アヌビアスナナよりも随分小さい改良品種です。
通常のアヌビアスが割と葉が大きくなるのに比べ、アヌビアスナナプチは大きくても葉の大きさは人差し指程度。大きな葉のアヌビアスでは、小さめな水槽で飼育するビーシュリンプ水槽では持て余してしまいますが、アヌビアスナナプチはビーシュリンプ水槽のサイズ感にちょうど良いです。
アヌビアスナナだと大株になると、よほど水深がある水槽でない限り水面まで達してしまいますが、アヌビアスナナ・プチは大株でも上に伸びていくというよりも横へ育つので水面を覆ってしまうこともありません。
株が育って充実してくると、途中でカットし新しい流木へ活着させたりできます。成長もとてもゆっくりで、小ぶりな葉っぱがレッドビーシュリンプによく合います。小さい株は可愛いイメージですが、大株になると森のようになりとても見栄えがしてカッコいいです。
最初はアヌビアスナナ・プチを1株だけ某有名アクアグッズ通販店で購入したのですが、今では株分けして大株4つと小株5~6。すべての水槽に入っています。
ウォーターフェザー
鳳凰ゴケとも呼ばれるウォーターフェザー、育成していると少しずつ本数を増やし最終的にボール状に丸く育っていきます。
もちろんウォーターフェザーも流木に活着させることができるので、松の木のように育てることができます。状態よくフサフサに育った株はとても見応えがあります。稚えびの隠れ家や餌場(粉餌が積もるので)としても重宝します。
ウォーターフェザーが成長し本数が増えていくと、丸く育ってこんな感じになります。フサフサの丸い山のように育ち、単体でも見応え十分になります。
ミクロソリウム
ミクロソリウムも流木に活着させることができる水草です。草丈があるので、寂しくなりがちな背面へ置いてあげることで奥行きのある林の中みたいな感じが出せます。
使いやすいのはミクロソリウムの中でもミクロソリウムセミナローなど、大きくなっても葉の細いタイプ。大きくなっても水槽内で幅をとってくることが少なく、葉の空間がビーシュリンプのツマツマゾーンになるので良いです。
水槽背面にミクロソリウムセミナローを使っています。
大きめの水槽にはボルビティスを入れる場合もあります。
45センチ以上の水槽にはミクロソリウムセミナローの代わりに、成長するに伴い幅が出るボルビティスを入れています。
ブセファンドラ
ブセファンドラも成長が緩やかで、何より種類が豊富で育てていても楽しい水草です。とても美しい種類が多く、葉がキラキラとしていてLEDの光を反射したり、白い可憐な花を咲かせたりと魅力の多い水草です。
高級な水草の部類でブセファンドラだけを集めるマニアもいるくらい奥が深く、魅力的な水草。
一番手前がブセファンドラです。葉の白い点は気泡でなく模様のようなもので、キラキラとしています。
水草の導入前にはトリートメントが必須
水草を購入した場合は、いきなりビーシュリンプ水槽に入れるのではなく、他の水槽やプラケースに入れて1~2週間トリートメントしてください。
農薬が付いている場合や、スネールが混入してしまうこともあります。導入の際はご注意してください。
ホームセンターやエビを扱っていない熱帯魚店などで購入した水草はリスクが高いので、下記の商品を利用し規定時間をより短めにくぐらせてから、水だけで生体の入っていないプラケースなどに入れ2週間ほどトリートメント(2週間ほど、プラケースの水を毎日すべて替える)してから、エビ水槽へ導入するのが安心です。
ビーシュリンプ水槽の水草について まとめ
基本的に水草は何でもいいと思いますが、一応長年ビーシュリンプの飼育をしていて好きな水草があります。選ぶ条件にしていることは下記の6点。
urushiはこんな基準で水草を選んでいます。
- エビにとって無毒
- CO2の添加が不要
- 肥料が必要ない
- 成長が緩やか
- 大量の光を必要としない
- 流木や溶岩石に活着する
そして好んで使っている水草は以下の種類です。
- プレミアムモス
- アヌビアスナナプチ
- ウォーターフェザー
- ミクロソリウムセミナロー
- ブセファンドラ
新しい水草の導入時にはしっかりとトリートメントをして、水草以外の有害な物質や生物を自分の水槽に持ち込まないようにすることもとても重要です。
綺麗に水草が成長する水槽は水質も安定し、ビーシュリンプの育成環境にも良く、さらに鑑賞価値も上げてくれます。水草の上にシュリンプがいるだけで、めちゃめちゃ癒しになるのでぜひ水槽に水草を入れてあげてください。
良い情報やご質問あればどうぞ!