レッドビーシュリンプの飼育で添加剤は必要なのか?添加剤の役割とはなんでしょう?
urushiは色んな地域に引っ越ししたのですが、地域によって水道水の質はかなり差があります。そんな中で15年以上レッドビーシュリンプを飼育できているのは、水作りで添加剤にすごく助けられているからです。
でも使い方やタイミングを間違えれば、レッドビーシュリンプの調子を崩してしまうこともまります。
色んな添加剤を使ってきて、urushiは3つの添加剤に絞られました。それはミネラル剤・カルシウム剤・酵素です。
urushiが使っている添加剤の詳細
レッドビーシュリンプに添加剤はいらない?
レッドビーシュリンプの飼育スタイルは飼育者の数だけ色々とあります。urushiも自分のスタイルで15年以上レッドビーシュリンプを飼育繁殖しています。
urushiは関西、関東、中国地方と大きく3回転勤して、それでもレッドビーシュリンプの飼育を続けています。レッドビーシュリンプを飼育し始めてからの引越し回数は5回なのですが、地域でも物件でもかなり水道水の質が違います。
その中で苦戦することもありましたが、水道水の状況で添加する量は変わりますが、水作りの必須添加剤としてミネラル剤・カルシウム剤・酵素の3つを使い続けています。
飼育スタイル探しの参考になれば嬉しいです。
添加剤がなくても飼育や繁殖はできる
レッドビーシュリンプの飼育に添加剤は必要か?不要じゃないのか?
これは飼育スタイルにもよりますが、urushiは製薬で働いていた研究者としては『必要』と考えています。現に研究施設でも(エビではなく遺伝子組み換え魚類ですが)ミネラルやカルシウムなど、必要なものは自動添加されていました。
でも、添加剤がなくてもレッドビーシュリンプの飼育や繁殖は可能です。
レッドビーシュリンプに添加剤は必須というわけではないです。
プロテインを飲むか?飲まないか?に似ている
例えるなら人間の筋トレの「プロテインを飲むか」「飲まないか」と似ています。
しっかりとトレーニングに見合った必要なたんぱく質を食事から摂れるなら、プロテインは不要かもしれません。ですがカロリーを抑えて、トレーニングが無駄にならないように、筋修復に十分なたんぱく質を摂取するのは結構大変です。
プロテインを飲まなくても例えたんぱく質が足りなくても、目に見えて調子を崩すかみるみる痩せていくかといえばそんなこともないですよね。レッドビーシュリンプも定期的に換水してもらっていれば最低限の環境は準備できます。
urushihは筋トレの効果を最大にしたいからプロテイン飲みます。
自然界の小川では過不足なく流れ込む
先祖であるヌマエビの一種は、自然界で新鮮な水が緩やかに流れる小川に生息し、常にミネラルやカルシウム、フルボ酸など様々な森林由来の恵みが与えられる環境です。
それと比べると、レッドビーシュリンプは限られた水槽という空間で生きています。レッドビーシュリンプに消費され、水槽内に必要なものが減っていき、不要なものがだんだんと蓄積していくのは当然と言えます。
飼育者の住環境で使う水は違っている
添加剤の必要性は、飼育者の使用している地域も水でもかなり変わってきます。ミネラルたっぷりの天然水が売られているような地域では、井戸水がレッドビーシュリンプに最高の水になる可能性もあります。もちろん、定期的な換水ありきですが。
採水場から遠かったり、元になる川の水の有機物が多かったりすると、浄水場で念入りな濾過をされ多くの塩素が投入されたりします。また、古い集合住宅では水道の配管自体の質が良くなく、水道水自体が浄水器を通さないと飲めたもんじゃない場合もあります。
urushiは3回も転勤していて、その中でどうしても夏場に水質がとても悪くなる物件に住んでたことがあります。その時はマーフィードのフレッシュエキスパートという強めの浄水器を使ってました。不純物の除去をしっかりしてくれるのでTDS値が下がり、どうしてもミネラルやカルシウム分が低くなるので、添加剤を多めに使って調整しレッドビーシュリンプ水槽に使っていました。
ちなみに手をかけていた分だけ、レッドビーシュリンプは絶好調でした。
ちなみに手をかけていた分だけ、レッドビーシュリンプは絶好調でした。
時間はかかりますが浄水器のが高いです
昔、ヨーロッパから始めてファンシータイガー系が入ってきた頃、あっちの水は硬度が高くアルカリ性が強かった(その環境で長年作出された)ので、日本の弱酸性の高度の低い水は馴染むまで時間がかかっていました。
今では日本の水に慣れ、いろいろな系統の元になっていますね。
水道水の地域差はものすごく大きく、カルシウムの量とっても全然違います。水作りが一筋縄でいかないところでもあります。そこが楽しいのですが。
自分の環境にあった水作りというのは千差万別です。
枯渇させないために添加剤を使う
添加剤の効果は、レッドビーシュリンプ水槽の維持期間が長くなれば増します。栄養系ソイルから溶出するレッドビーシュリンプに良い成分が枯渇するからです。もともと吸着系ソイルだと、その『良い成分』自体が出ないです。
定期的な換水や足し水時に、レッドビーシュリンプの生育にプラスになる成分を添加し使ってやる。そうすれば、小川だと必要なミネラル分などが流れ込見ますよね、添加剤でその再現をしてあげるイメージ。長期維持でも水槽内でレッドビーシュリンプが欲しがるミネラル分などが枯渇してしまうことなく飼育できます。
水槽を何本も持っていると、全ての水槽をよく増える水槽にしたいと思うようになります。これってなかなか難しいことなのですが、添加剤の量と種類は飼育者がコントロールして条件を揃えることができます。
自然界と違って流れが封鎖されているので、少しだけ手助けしてあげます。
レッドビーシュリンプの添加剤で失敗する理由
レッドビーシュリンプに添加剤を使用して、逆に失敗することもあります。
理由は『変なものを入れてしまった、もしくは良いものだけど入れすぎてしまった。さらに、添加剤を入れる前の水槽の状態が悪かった』の、どれかだと思っています。
- 変なものを入れてしまった
- 良いものだけど入れ過ぎた(入れ方が悪かった)
- もともとレッドビーシュリンプ水槽の調子が悪かった
添加剤はあくまでもサポート
まず、実際に添加剤のお話に入る前に大事なポイントを。
urushiもそうでしたが、初心者の方は添加剤を過剰に投与したり、添加剤ジプシーとなっていろいろなものに手を出しすぎたりする傾向があります。実際に飼育をマスターすると添加剤には頼るのはほんの少しなんです。
添加剤は好調をキープするためのサポート的な役割です。
調子のよい水槽をさらにもう少し良くするのが添加剤
レッドビーシュリンプを飼育していて調子が悪い水槽があったとして、添加剤を入れて調子が上がることはほとんどありません。urushiにとって添加剤は、調子の良い水槽をもう少し絶好調に近づけるイメージです。
例えば、バクテリアが十分に働いていない水槽でレッドビーシュリンプを飼育していると仮定します。そして『どうも調子が悪い』と感じているとします。そんな時に初心者の方は、何かしらの添加剤を入れたくなるんです。
しかし、今からバクテリア剤を追加してもレッドビーシュリンプが負ったダメージは無いことにはできませんし、バクテリアが活動するまでにはかなり時間がかかるので、その間にもレッドビーシュリンプは弱っていきます。
さらに、本来の調子を崩した水槽にミネラルやカルシウムを添加したところで、レッドビーシュリンプが持ち直すことはありません。
ミネラル剤は、好調を長く維持するために入れます。
添加剤を入れすぎることで水のバランスが崩れることも
飼育水はバクテリアなどの微生物だけではなく、ミネラル成分が解けてイオン化した状態のモノがバランスを取り合って良い状態になります。
添加剤は水道水などの元水に対して『欠けている成分』を補うのに優れています。
逆に考えると、添加剤の使用方法を間違ってしまうと、何かしらの物質を『強化し過ぎる』危険性もあります。熱帯魚では大丈夫でもレッドビーシュリンプにとっては致命的となる場合もあります。
これは単にレッドビーシュリンプが弱いというわけでなく、一般的に甲殻類が水とのやり取りが魚より多いことも関係しています。このやり取りとは、脱皮時に水中から直接柔らかい殻からミネラル分を吸収したり、普段でもエラを通して水中から微量元素を取り入れたりしていることを指します。
簡単に言うと、レッドビーシュリンプは、水質に依存している部分が大きいということになります。
水に依存している部分が多いからこそ、水の状態に敏感に反応します。水がバランスを崩すとレッドビーシュリンプも調子を崩します。
ヒトにとっても少量では、塩分はミネラル補充になりますが多量に摂取すると健康被害を引き起こしますね。それと同じことが添加物を入れすぎるとレッドビーシュリンプにも起こると考えれば分かり易いかもしれません。
使い方が悪ければ、どんなに良いミネラル剤も毒になる。塩でも同じことですよね。
いったい何が入っているのか?不明な添加剤に注意
じつはアクアリウムのグッズには、『いったい何が効くのか?』『何が入っているのか?』『本当に有効成分は含まれているのか?』といった製品が多いです。
研究開発の色々と制約の厳しいラボにいたurushiとしては、物質の中身が怪しい物の多さにちょっと引いています。これはベンチャーの養殖関係の方と一緒に仕事をした時の経験なのですが、『儲かる』と思ったら、業者(専門外)が安い原価で品物を作って、「ほら販売!」といった感じで売り出すのです。
ビジネスですが、対象が生き物でなので…嫌ですね。
研究所や養殖試験場などにいなければ精密な水質検査も実施できませんので、内容が怪しい商品でも家庭用アクアグッズの添加剤として販売されてしまうと愛好家の方にはバレないんです。とくに初心者をターゲットにしています。
だからこそ、いろんな添加剤をさまよう添加剤ジプシーにはならないでください。実績がある物を使用するのが一番だとurushiは思います。
レッドビーシュリンプにおすすめの添加剤
urushiが使っている実際に使い続けていておすすめできる添加剤は『ミネラル剤・カルシウム剤・酵素』です。
urushiが使っているミネラル剤
ミネラル剤は、バイオカルチャーSMWかミネリッチを使用しています。
バイオカルチャーSMWは定番中の定番のミネラル剤。レッドビーシュリンプの飼育に使っているだけでなく、熱帯魚(スネークヘッド)の色上げにも効果がありました。
ミネリッチの良いところは、使用感がナチュラルなところです。バイオカルチャーSMWは濃縮されており、使用方法を誤ればレッドビーシュリンプにダメージを与えてしまう可能性がありますが、ミネリッチは効果がバイオカルチャーSMWより穏やかなので慣れてない方も使いやすいです。
ミネラル剤についてレッドビーシュリンプに必要なミネラル剤の使い方と注意点で詳しく紹介しています。
urushiが使っているカルシウム剤
urushiは飼育歴がもう15年以上なので、アラがミルクとの付き合いも15年以上です。
アラガミルクは、入れすぎてもレッドビーシュリンプがショックを起こすことはありません。安心して添加できるカルシウム剤で使い易いです。
カルシウム剤についてはレッドビーシュリンプにカルシウム剤を与えよう!使い方と注意点に詳しく書いています。
urushiが使っている酵素
酵素補助的な役割で、ミネラルやカルシウムの吸収効率を上げてくれたり、水質浄化や微生物が活性化することから稚えびの歩留まり向上にも役立っているとurushiは考えています。
自然界と違って限られた水槽内で、多くのレッドビーシュリンプを飼育するのには当然で、足りない分の各種栄養やビタミンやミネラルを与えていても酵素が不足すると思うような効果はでません。
酵素についてはレッドビーシュリンプに酵素が効く!成長促進に水質浄化までに詳しく思うことを書いています。
レッドビーシュリンプに添加剤を与えよう まとめ
最初に書きましたが、レッドビーシュリンプの飼育スタイルは千差万別です。まず使っている水道水(井戸水)も違いますし、ソイルなども違う。それに換水の頻度や足し水のやり方、違うことだらけですね。
だからこそ、自分のレッドビーシュリンプ飼育スタイルを見つけるのが楽しいと思います。
誰かの完璧なコピーはできないですからね。
urushiは引っ越し5回して飼育環境激変ですが、それでもレッドビーシュリンプの飼育を続けていて、その中で添加剤に助けてもらっていると実感しているのでご紹介しています。参考になるところがあれば、試してみてくださいね!
urushiが日常管理で使っている添加剤
立ち上げ時にはバクテリア剤も使っています
良い情報やご質問あればどうぞ!